風速計の付加表示機能について

風速計の風速以外の表示機能について解説します。

風速をもとに、様々な値が算出できますので、風速計の付加機能として計算、表示をする機能を持った製品を用意しています。

1. 風量(Wind flow)

風速と気体の断面積を掛け合わせると、単位時間に、断面積を持つ空間を通過する気体の体積が風量として計算できます。

●BS-WT87B、BS-GT8907、BS-GM8903は、ダクトや排気口の断面積を入力することで、風量の表示が可能になっています。

2. 2/3最大風量(2/3Vmax wind flow)

実際にダクトや排気孔などを通過する気体では、中心付近で最大風量が測定されますが、壁付近の風量は少なくなります。

したがって、最大風量が流れることはありません。

測定された最大風量の2/3の値を、実効風量として利用できます。

なお、理想的な層流の場合は、中心付近で最大、壁付近が0の放物線上になるため、平均風量は、最大風量の1/2に、現実的な乱流の場合は、中心付近から壁付近までなだらかに減少し、壁付近でも風量があるため、平均風量は、最大風量の約0.8倍になります。

●BS-WT87B、BS-GT8907、BS-GM8903は、ダクトや排気口の断面積を入力しておけば、ワンボタンで2/3最大風量が表示されます。

3. 風冷指数表示(Wind chill)

寒冷地で風が当たったときの体感温度です。したがって、単位は℃です。

寒冷ストレスの評価基準(ISO11097)では、1945年にSipleとPasselにより提案された下記Wind Chill Indexが使用されます。

計算式: 風冷指数WCI=33+(Ta-33)(0.55+0.4V0.5-0.0454V)

Ta:乾球温度(℃) V:風速(m/s)

式から分かるように、33℃以下で有効になります。

例えば、-4℃、風速3m/sの場合、WCIは-9.0℃になります。

●風温が0℃以下になった時に、BS-WT816A、BS-GM8903、BS-WT82B、BS-WT87B、BS-GM8901は、LCDディスプレイにWIND CHILL、BS-GM816は雪の結晶アイコンが表示され、温度値が風冷指数表示に切り替わります。

4. ビューフォート風力階級(Beaufort scale)

1964年に世界気象機関 (WMO)で採用された風力の標準尺度で、天気予報の「風力」として聞きなじみがあると思います。

計算式:ビューフォート風力階級B=(V/0.836)2/3

V:風速(m/s)

●全機種に備わっています。

対応表

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