防犯カメラの機能解説:焦点距離、画角、暗視機能、逆光対策

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前回の記事「防犯カメラのレンズの基礎知識」では、カメラのレンズについての基本を解説しました。
今回は、防犯カメラの焦点距離、画角、暗視機能、そして逆光対策に欠かせないWDR機能について解説します!

焦点距離と画角の関係

lens

焦点距離とは、レンズの中心からイメージセンサーまでの距離を指します。
この距離がカメラがどれだけの範囲を「見渡せるか」を決定します。

広角レンズ(ワイドレンズ)

焦点距離が短く、広い範囲を一度に捉えることができます。駐車場や倉庫など、広いエリアの監視に最適です。
ただし、遠くの物体は小さく映るため、詳細な情報が必要な場面には向きません。

望遠レンズ(テレレンズ)

焦点距離が長く、特定のエリアや遠くの対象を詳細に見ることができます。入口での顔認識や、遠くのポイントの監視に適しています。
ただし、広い範囲をカバーするのには向きません。

画角(Field of View、FOV)は、カメラが「どれだけの範囲を見渡せるか」を示します。
焦点距離が短いほど画角は広くなり、多くの範囲をカバーできます。
逆に、焦点距離が長いと、画角が狭くなり、詳細なエリアに集中することができます。

暗視機能(IR)とレンズの関係

IRのイメージ

IR(赤外線)技術は、暗い環境でも鮮明な映像を提供します。
IR LEDが暗闇を照らし、夜間や低照度の場所での監視を可能にします。カメラには、850nmと940nmの赤外線LEDがあり、それぞれ異なる特性を持っています。 赤外線LEDを選ぶ際は、監視場所の広さや目立ちやすさ、照射距離などを考慮する必要があります。

850nm IR LED

広範囲の監視に適しています。わずかに赤く光るため目に見えることがありますが、夜間の監視には非常に効果的です。長距離の監視にも適しています。

940nm IR LED

ほとんど目に見えないため、ステルス性に優れています。目立たない監視が必要な場所に最適ですが、850nmに比べて照射範囲が狭いことがあります。

逆光対策機能(WDR)とレンズの関係

WDR(Wide Dynamic Range、広動態範囲)は、防犯カメラが逆光や強いコントラストのシーンでも詳細を捉えるための技術です。カメラは異なる露出設定で複数の画像を撮影し、これを合成することで、全体的に均一な映像を生成します。

WDR技術のイメージ

WDR技術のイメージ

WDRの補正方法

WDRの補正方法は、大きく分けて3つあります。

  • 複数露出の合成: 短い露出で明るい部分を捉え、長い露出で暗い部分を捉え、それらを合成して均一な映像を提供します。
  • リアルタイム露出調整: カメラがシーンの明るさに応じてリアルタイムで露出を調整し、コントラストのバランスを改善します。
  • トーンマッピング: 明るい部分と暗い部分の詳細を調整し、全体的に均一な映像を提供します。

WDR機能の性能は、メーカーやモデルによって異なります。高性能なWDR機能を持つカメラを選ぶことで、逆光や高コントラストのシーンでも、より鮮明な映像を得ることができます。

WDR機能の選び方

WDR機能を選ぶ際は、以下の点を考慮しましょう。

  • シーンの明るさ: 逆光や強いコントラストが発生しやすい場所では、高性能なWDR機能が必須です。
  • 映像の品質: WDR機能の性能が高いほど、より自然で鮮明な映像が得られます。
  • 価格: 高性能なWDR機能を持つカメラは、価格が高くなる傾向があります。

まとめ

今回は、防犯カメラの焦点距離、画角、暗視機能、そしてWDR機能について解説しました。
今後も引き続き、防犯カメラの専門用語を調べていこうと思います!

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