医療コラム：血圧計ディスポーザブルカフの市場動向と有用性

公開日: 2024年6月12日

血圧計のディスポーザブル（使い捨て）カフは、特に病院やクリニックでの使用において重要な役割を果たしています。
日本市場における製品の動向と、その有用性についてレポートします。

市場の動向

日本など先進国では世界有数の高齢化社会であり、高血圧などの循環器系疾患が増加しています。
これに伴い、血圧測定の頻度も高くなり、ディスポーザブルカフの需要が増加しています。一般医療施設だけでなく高齢者施設、在宅医療の現場、乳幼児医療施設でも、衛生面を考慮してディスポーザブルカフが広く利用されるようになっています。
病院、クリニックでは、臨床現場での質の高い患者ケアのため、2022年269百万ドルから12.5%の年平均成長が予想されています。（ディスポーザブルカフ市場動向参照）

感染予防の重視

技術進歩と製品改良

ディスポーザブルカフの技術も進歩しており、使用感や性能が向上しています。
新素材の開発や製造技術の改良により、従来の製品よりも耐久性があり、より正確な測定が可能なカフが市場に投入されています。また、各種サイズが用意され、子供から大人まで幅広い患者に対応できるようになっています。
特に、デリケートな乳幼児用には、カフ下の皮膚の状態が確認できる透明な素材の製品も用意されています。

アレルギー対策

皮膚が敏感な患者への配慮も進んでおり、ディスポーザブルカフの素材には不織布やTPUなどラテックスフリー、塩ビ可塑剤（DEHP）フリーの材料が使用されるようになっています。これにより、安心して快適な血圧測定ができるようになっています。

有用性

衛生管理の向上

ディスポーザブルカフは、一度使用したら廃棄するため、複数の患者間での交差感染を防ぐことができます。
特に感染症のリスクが高い患者や免疫力が低下している患者に対しては、安全で衛生的な血圧測定が可能となります。

利便性と効率性

ディスポーザブルカフは、再利用可能なカフに比べて準備や後片付けが簡単です。
一患者専用に使用できるため、患者ともに移動し、複数の場所の血圧計と接続して使用でき、使用後はそのまま廃棄できるため、洗浄や消毒の手間が省け、医療スタッフの業務負担を軽減できます。これにより、医療現場の効率性が向上し、より多くの患者に迅速に対応することができます。

精度の向上

最新のディスポーザブルカフは、精度の高い血圧測定を可能にする設計となっているうえ、一回限りの使用のため、カフの劣化や汚れによる測定誤差が発生しにくくなっています。

低コスト

一見ディスポーザブルカフはコストが高く見えますが、再利用可能なカフの洗浄・消毒にかかるコストや、劣化による交換頻度を考慮すると、総合的にはコストがかからない場合があります。さらに、感染リスクの低減により、感染症対策にかかるコストの削減も期待できます。

患者の快適性

ディスポーザブルカフは、一患者専用に新品を使用するため、常に清潔で安全です。これにより、患者は安心して血圧測定を受けることができるため、医療サービスの質が向上します。
また、先に述べたように皮膚が敏感な患者やアレルギーを持つ患者に対しては、ラテックスフリー、塩ビ可塑剤フリーの素材を使用することで、皮膚トラブルを避けることができます。

まとめ

弊社製品の特長

弊社のディスポーザブルカフは、使い捨てによるメリットの他、下記の特長を持っております。
トレンドのディスポーザブルカフ製品の比較でも有用な選択肢としてお勧めします。

• ① ラテックスフリー、塩ビ可塑剤フリーで皮膚への危険性が無くアレルギー反応を回避します
• ② 大柄の大人用から乳児用まで様々なサイズを用意しています。
• ③ 適切なサイズのカフを選択できる範囲マーカーとインデックスラインが印刷されています
• ④ 乳幼児用の製品は、カフ下の皮膚の状態が確認できる透明素材を使用した製品も用意しています
• ⑤ 大人、小児用の製品には、厚生労働省が統一のため推奨しているISO/IEC 80369-5互換性の高いコネクタが付属しています（これが使用できない場合は、ご使用中のコネクタと差し替えて使用してください）
• ⑥ リーズナブルな価格です。