豆知識:三脚
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a.三脚とは
三脚とは3本の棒(脚)で自立する脚部と、カメラを取り付ける雲台から成る台のこと。
カメラを載せて、安定性を保ったまま撮影が行なえます。
風景撮影で三脚を使うメリット
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ブレを防げる
カメラやレンズの手ぶれ補正機構が精度を上げ、以前はブレてしまったシーンでも手持ち撮影が行なえるようになりました。そのため「三脚は必要ない」と思う方もいるかもしれません。しかし、手ぶれ補正で防げるブレには限界があります。また、画素数が大きいカメラであるほど多少のブレも目立ってしまいます。より緻密な写真を求めるのであれば、三脚は欠かせないアイテムです。
ノイズの少ないクリアな写真になる
三脚を使うと手ぶれの心配がなくなり、手持ちではブレてしまっていたシャッタースピードでの撮影にも挑戦できます。暗所ではシャッタースピードを長くして明るさを得ることができるため、ISO感度を無理に上げる必要がありません。室内や夜間など低光量の場所でも、ISO感度を下げて、ノイズ(画面のざらつき)の少ない写真が撮影できるでしょう。
撮影できる風景・シーンが増える
三脚を使えば手持ちでは困難だった写真やシーンでも、簡単に撮れるようになります。 風景撮影では三脚を使うことでじっくりと構図を考えられるので、作品の構成力が身に着くというメリットがあります。
※具体的には下記のような長秒露光が必要なシーンです。
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1秒~10秒ほどシャッターを開いて、車のヘッドライトやテールランプを軌跡として表現できます。
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微細な光である星を写すためには、10秒以上の露光が必要。
三脚が必須の撮影シーンです。
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1秒前後のシャッタースピードにすることで、白い糸のように滑らかな水の流れが撮影できます。
b.三脚の高さ
三脚の高さを表す専門用語には下のようなものがあります。
①全伸
高脚を全段伸ばし、標準開脚、エレベーター(センターポール) も伸ばした高さです。
②伸高
エレベーターを伸ばしていない場合の高さです。
③縮長
最も折りたたまれた状態の長さです。飛行機に持ち込めるのは60cm以下の三脚のみですからご注意下さい。主観ですが、縮高50cm以下の三脚はコンパクトと思っています。
レバー式とロックナット式、たぼ式があります。レバー式を採用しているメーカーの方が多いと思われます。
ビットストロングストアで取り扱う三脚
C.雲台の種類
雲台とは、カメラと三脚の間につけてカメラを固定する装置のこと。カメラは直接三脚につけるのではなく、雲台に取り付けて向きや傾きを細かく調節します。一見どれも同じに思えますが、撮影のしやすさや三脚の性能までをも左右する重要なパーツです。雲台は主に『3Way雲台』『自由雲台』『ビデオ雲台』の3つに分かれます。ビデオ雲台は名前の通り、動画撮影での使用が一般的。今回は、静止画で使われる3Way雲台と自由雲台について解説します。
3Way雲台
縦・横・斜め、3つを調節するネジとハンドル(バーン棒)があり、それぞれ個別に調節しながら構図を絞っていくタイプの雲台です。縦は固定して横方向のみ、という調節ができるため、細かなフレーミングが比較的簡単に行なえます。風景撮影やテーブルフォトなど、じっくりと時間をかけて構図を決める撮影向き。一方、デメリットはかさ張る点です。2本ハンドルがあるため、コンパクトとはいえません。
自由雲台
台座の中にボールが入っており、そのボールを自由に動かしながらフレーミングを行なうタイプの雲台です。3Way雲台に比べてコンパクトにできており、携帯性に優れています。また、軸内のボールを動かすだけでカメラを縦横斜めとあちこちに移動できるため、素早い構図合わせが可能。飛行機や運動会、野鳥などの動体撮影に向いています。デメリットとしては、縦のみ・横のみの微調整ができないため、ミリ単位で構図を絞っていく撮影には適していない点です。水平をとるのも得意ではありません。
三脚と雲台がセットになっている場合には関係ありませんが、三脚と雲台をつなぐネジにはサイズがあります。結合ネジには3/8インチ規格と1/4インチ規格があり、外国の製品は3/8インチ規格が主流です。一方、日本製の中型三脚は1/4インチ規格が主流です。
ビットストロングストアで取り扱う雲台
d.材質
三脚は主に、アルミかカーボンでできています。2つの材質の違いは以下の通りです。アルミ製 | カーボン製 |
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以前はアルミ三脚が主流だったものの、現在ではカーボンが凌ぎつつあります。カーボンの方が軽く、振動減衰(三脚が揺れ始めてから静止するまでの時間)が早い点が特徴です。一方のアルミは衝撃に強く、カーボンより錆ないため耐久性に優れています。一概にどちらが良いとは言えませんが、携帯性を重視するならカーボン、耐久性を重視するならアルミを選ぶとよいでしょう。三脚の素材にはカーボンとアルミがあります。カーボンの方が軽いので携行性に優れますが高価な傾向があります。ざっくりとカーボン素材の相場は「重さ半分、値段二倍」だと思っています。
※三脚の重さは「自重」といいます。
- 1.0kg未満…超軽量級
- 1.0~1.5kg…軽量級
- 1.5~2.0kg…中量級(これを超えると持ち歩きがしんどくなるのでは?)
- 2.0~3.0kg…やや重量級
- 3.0kg以上…重量級
当然、重いほうが安定しますが携行性が犠牲になります。
e.最大耐荷重
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機材を積載できる荷重の目安です。よく自分の使用している機材の2-3倍の耐荷重のものを選ぶと良いと言われています。また、一般的には雲台の場合は表記の耐荷重の半分まで、三脚は1/3までの機材の積載が理想と言われています。ただし、これはあくまで目安です!「耐用荷重が大きい≠ 安定性が高い」なのでご注意下さい。
f.種類及び用途
主に卓上で使うミニ三脚です。料理の写真やアクセサリ、商品撮影などに向いています。軽くてコンパクトなので携帯にも便利です。手持ち撮影よりワンランク上の写真を撮影できます。
使用用途:
料理などの撮影、商品撮影、マクロ撮影
軽量で重さ1kgを切るものが大半で、持ち運びに非常に便利です。その反面、耐荷重が軽いため、本格的な風景撮影や夜景撮影には不向きです。運動会や学芸会など長時間撮影や記念撮影などに向いています。
使用用途:
運動会、学芸会、スナップ写真、記念撮影、旅行、持ち運び
長時間シャッターが必要な夜景や花火、風が強い不安定な環境下では必要になってくる三脚です。持ち運びには不向きですが、その安定性と剛性で、できるだけブレを防ぎたいときには是非必要な三脚です。
使用用途:
風景、夜景、マクロ撮影など
プロフェッショナル仕様の三脚です。中型三脚以上の安定性と剛性でより本格的な写真撮影をしたい方に向いています。
使用用途:
風景、夜景、動物、花火、望遠撮影、マクロ撮影など
剛性(安定性)と軽さの両方を兼ねそろえた三脚です。そのため同クラスのアルミ三脚より値段は高くなりますが重量は20%から30%軽くなります。その他ブレが伝わりにくい。登山など移動が多い撮影がメインの方には最適の三脚です。
使用用途:
運動会、学芸会、スナップ写真、記念撮影、旅行、持ち運び
マクロ撮影とは被写体を現実のものよりも大きくして見せることです。小さな被写体を極端にクローズアップするのです。たとえば、5×7インチの昆虫のフルサイズの写真と、4インチのコーンフレークの製品ショットは、実物の大きさをはるかに上回ります。
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g.各部名称
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雲台(英語名:PANHEAD) | |
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日本語 | 英語 |
1.カメラネジ | CAMERA SCREW |
2.クイックシュー | QUICK RELEASE PLATE |
3.カメラ台 | CAMERA PLATFORM |
4.シュー固定レバー | QUICK RELEASE PLATE LOCK LEVER |
5.パンハンドル | PAN HANDLE |
6.パンハンドル(縦位置) | PAN HANDLE |
7.パンストッパー | PAN STOPPER |
8.ストッパー | LOCK KNOB/LEVER | 9.カメラ台ストッパー | TILT LOCK KNOB/LEVER |
10.ビデオポス | VIDEO PIN |
11.カメラロックナット | CAMERA LOCK NUT |
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脚部(英語名:TRIPOD) | |
---|---|
日本語 | 英語 |
12.雲台取付ネジ | HEAD FIXING SCREW |
13.エレベーター | CENTER COLUMN |
14.クランクハンドル | CRANK HANDLE |
15.本体 | BODY |
16.エレベーターストッパー | CENTER COLUMN STOPPER |
17.脚 | LEG |
18.ステーストッパー | BRACE STOPPER |
19.ステー | BRACE |
20.脚ロックレバー | LEG LOCK LEVER |
21.石突(いしづき) | LEG TIP | 22.脚ロックナット | LEG LOCK NUT |
23.だぼ | PIN |
h.使用例
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